【フォトマスター検定対策】:ジャンル/デジタル
「画像の持つ情報量」
24bitカラーや48bitカラーなど、画像の持つ情報量について解説します。
別記事:撮像素子の構造・仕組みで撮像素子(イメージセンサー)の概要を理解している方向けです
ビットって何?
8bit、16bitって?
24bitカラーって?
48bitカラーって?
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Bit(ビット)とは
今回は、画像の持つ情報量について解説します。
序盤は写真の分野というよりも、デジタル分野の話になってしまうのですが、お付き合いください。
デジタルの分野では、情報量の単位として「bit(ビット)」という単語が使われます。
1bitでは、基本的に「0か1か」の情報しか持ちません。
いきなり「0か1」といっても、あまりイメージがわかないと思いますので、まずは上の図をご覧ください。
ここに、スイッチがひとつあります。(電気のスイッチのイメージで良いです)
1はスイッチをONした状態、0はスイッチをOFFした状態だとすると…。
1bitで表せるのは「スイッチがONか、OFFか」のいずれかの状態を表すことができます。
これを明暗の階調に置き換えると、「白」か「黒」かの2パターンを表現できることになります。
続いて、2bitだとどうでしょう。
1bitの情報量を2倍したものが、2bitです。0と1の組み合わせを、2つ持つことができます。
さきほどのスイッチの例を用いますと…。
2bitではスイッチAとスイッチBの2つがあって、それぞれのON/OFF状態を表せます。
つまり、2bitでは4パターンの状態を表すことができます。
パターン1 | AがON | BがON |
パターン2 | AがON | BがOFF |
パターン3 | AがOFF | BがON |
パターン4 | AがOFF | BがOFF |
パターンとしてはこんな感じです。
これを明暗の階調に置き換えると、4パターンを表せるので…さきほどの1bitよりも細かく表せます。
1bitでは、「白か黒か」しか表現できませんでしたからね。
2bitにすることで、グレーっぽい階調部分を表現できるようになりました。
これを3bit、4bitと増やしていくと、それぞれのbit数で表すことのできる情報量は以下のようになります。
bit | 情報量 | 合計 |
1bit | 2×1 | 2 |
2bit | 2×2 | 4 |
3bit | 2×2×2 | 8 |
4bit | 2×2×2×2 | 16 |
5bit | 2×2×2×2×2 | 32 |
・・・ | ・・・ | ・・・ |
8bit | 2の8乗 | 256 |
・・・ | ・・・ | ・・・ |
16bit | 2の16乗 | 65536 |
bit数が増えれば増えるほど、表現できる情報量も増えていきます。
1bitでは単純な白黒しか表現できませんでしたが、8bitであれば256階調、16bitであれば65536階調も表せます。
bit数が増えると、なだらかなモノクロのグラデーションのように階調を表現できるようになります。
24bitカラー(24bit画像)とは
随分前置きが長くなってしまいました。ようやく写真・画像と絡めて解説ができます。
写真周りのカラー画像としてよく使われるのは、「24bitカラー(24bit画像)」と「48bitカラー(48bit画像)」です。
まず。24bitカラー(24bit画像)から解説していきます。
上の画像をご覧ください。
8bitでは、情報量としては2の8乗ですから、256個の状態を表せるんでしたね。
明暗の階調にすると、256段階の白黒のグラデーションを表現することができます。
ここで、過去の学習内容を思い出してみてください。
画素にカラーフィルターを被せることで、はじめてカラーの画像が得られるんでしたね。
そこで、256階調のグレースケールに、赤・青・緑のカラーフィルターを被せます。すると…
「256階調の赤、256階調の青、256階調の緑」を表現することができます。
パターンとしては、256×256×256=16,777,216色(1677万色以上)です。
8bitの赤+8bitの青+8bitの緑=24bit !!
であることから、24bitカラー(24bit画像)と呼ばれているんですね。
48bitカラー(48bit画像)とは
さて、ここまでくれば、48bitカラー(48bit画像)が何を意味するのか、予想が付くと思います。
そうです、16bitの赤+16bitの青+16bitの緑=48bit !! …というわけです。
16bitが持つ情報量は2の16乗ですから、赤、青、緑それぞれ65536階調も表現できます。
つまり、48bitカラーでは65536×65535×65536=…なんと280兆色も表現できることなります。
なんとも凄まじい数字ですが、人間の眼はここまでの色の違いは見分けられませんし、モニタの表示上の限界や制限などもあるので、見た目ではあまりわからない世界だと思います。
しかし、PCで画像をレタッチする場合などは、この差が顕著に表れてきます。
グラデーションの階調が豊富な48bit画像の方が、大幅なレタッチを行っても階調が破たんしにくいです。